弁護士ブログ
2023/04/14
不貞行為と慰謝料について
(相談内容)
パートナーの不貞行為が原因で離婚した場合、不貞相手に対して、離婚に伴う慰謝料請求ができますか?
(弁護士コメント)
この相談内容に関して、平成31年2月19日、最高裁判所が一つの判断を示しました。
最高裁判所は、結論としては、夫婦の一方は、他方と不貞行為に及んだ第三者に対して、特段の事情がない限り、離婚に伴う慰謝料を請求することはできないと判示しました。
その理由は、夫婦が離婚するに至るまでの経緯は、当該夫婦の諸事情に応じて一様ではなく、離婚による夫婦関係の解消(協議離婚であっても裁判離婚であっても)は、本来、夫婦の間で決せられるべき事柄 であり、不貞行為に及んだ第三者が夫婦の一方に不貞行為を理由とする不法行為責任を負う場合があることはともかく、直ちに、夫婦を離婚させたことを理由とする不法行為責任は負うことはないというものでありました。
ただし、第三者が、当該夫婦を離婚させることを意図してその婚姻関係に対する不当な干渉をした場合など特別な事情があれば、離婚に伴う慰謝料の請求は可能であると判断しています。
弁護士法人山本・坪井綜合法律事務所福岡オフィスでは、多くの家事事件を扱っています。
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弁護士法人山本・坪井綜合法律事務所
福岡オフィス 弁護士 牟田 功一
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