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2023/08/22

16歳未満の者に対する面会要求等の罪

 16歳未満の子どもに対して、以下の行為をした場合、面会要求等の罪が成立することになりました。なお、相手方が13歳以上16歳未満の子どもであるとき(※)は、行為者が5歳以上年長である場合に限られます。
 1⃣ わいせつ目的で、
  ① 威迫し、偽計を用い又は誘惑して面会を要求すること
  ② 拒まれたにもかかわらず、反復して面会を要求すること
  ③ 金銭その他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をして面会を要求すること。
 2⃣ 1⃣の結果、わいせつ目的で会うこと
 3⃣ 性交等をする姿、性的な部位を露出した姿などの写真や動画を撮影して送るよう要求すること

※【相手方が13歳以上16歳未満の子どもであるときは、行為者が5歳以上年長である場合に限られた理由】
 一般的に、性犯罪の要素は「自由な意思決定が困難な状態で行われた性的行為」であると考えられているため、そのような自由な意思決定の前提となる能力が十分に備わっていない人に対しては、性的行為をしただけでその性的自由を侵害したと考えられます。
 
 しかし、性的行為についての自由な意思決定のためには、上記能力だけではなく、行為の相手との関係でその行為が自分に与える影響について自律的に考えたり、その相手に対処する能力も必要であると考えられます。13歳以上16歳未満の年齢層は行為の性的意味を認識する能力が一律にないわけではないものの、行為の相手との関係では対処できない場合もあります。そのため、一般的に相手との年齢差が大きくなればなるほど、社会経験等の差によって対等性が失われていくことに鑑みて、13歳以上16歳未満の人との関係では絶対に対等な関係はあり得ないといえるような年長者による性的行為を一律に処罰対象とするため、心理学的・精神医学的知見も踏まえ、5歳以上年長の者による性的行為を処罰することとされたものです(法務省解説参照)。

 弁護士法人山本・坪井綜合法律事務所福岡オフィスでは、多くの刑事事件を扱っています。刑事事件になった場合、弁護士法人山本・坪井綜合法律事務所にまでご相談下さい。山本・坪井綜合法律事務所では、初回相談料無料にてご相談させていただきます。

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支店長弁護士 牟田 功一

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